新型コロナウイルス感染症の疑いがある際、誰もが最も気にするのは「いつ結果が判明するのか」という点です。仕事や家庭、旅行の予定など、その後の行動がすべて検査結果に左右されるため、判明までの正確な目安を知っておくことは極めて重要です。現在、医療機関や検査センターで行われている主な検査には、抗原定性検査とPCR検査の二種類があり、それぞれ結果が出るまでのプロセスと所要時間が大きく異なります。まず、最も迅速に結果を知ることができるのが抗原定性検査です。これはインフルエンザの検査と同様の手法で、鼻の奥や咽頭の粘膜を採取し、ウイルス特有のタンパク質を検出します。病院の窓口や発熱外来で受診した場合、採取から判定までの時間は早ければ十五分、長くても三十分程度です。診察の待ち時間を含めても、受診したその場で「陽性」か「陰性」かの確定診断を聞けるのが最大のメリットです。一方で、PCR検査はウイルスの遺伝子を増幅させて検出する手法であり、その精度は抗原検査よりも高いとされていますが、判明までには一定の時間を要します。PCR検査の場合、院内に検査装置を備えている医療機関であれば、採取から一時間から数時間で結果が出ることがありますが、多くの一般クリニックでは採取した検体を民間の検査センターへ外部委託しています。この場合、検体の回収タイミングやセンターの混雑状況に左右されますが、通常は検査を受けた翌日から翌々日に電話やメール、あるいは専用アプリで通知されるのが一般的です。特に、週末や祝日を挟む場合や、感染拡大期で検査件数が急増している時期には、三日以上の時間を要することもあります。また、最近では郵送による検査キットも普及していますが、これらは検体がセンターに到着してから判定が行われるため、投函から結果判明までには最短でも二、三日、配送状況によってはそれ以上の期間を見込む必要があります。さらに、空港や駅などに設置された自費検査センターでは「当日中」や「最短二時間」といったスピードを売りにしている場所もありますが、これらは専用の高速PCR装置を導入しているためであり、通常の保険診療での検査とはフローが異なる点に注意が必要です。検査結果を待つ間、本人は「みなし陽性」に近い慎重な行動が求められます。たとえ結果が「いつ出るか」を正確に予測できなくても、検査を受けた時点から自宅で隔離生活を始め、家族や同僚との接触を断つことが感染拡大を防ぐ唯一の手段です。陰性という結果が出るまでは、外出を控え、常に最悪の事態を想定して準備を整えておくことが、現代社会を生きる受診者のマナーと言えるでしょう。各医療機関によって通知方法は異なるため、受診時に「何時頃に、どのような手段で連絡が来るのか」を具体的に確認しておくことが、不必要な不安を取り除くための知恵となります。
新型コロナの検査結果が出るまでの時間と検査手法の違い